東西南北中央は五行思想

東の国は天地陽氣が発生する。

季候は温暖で海が近く、

魚や塩を多少する傾向にある。

魚は身体に熱を生じ、

塩は血を凝結させる。

そのため、人は皮膚が荒れ、

顔色は黒く、皮膚病になりやすい。

膿瘍を切開するため、切開治療が発達した。

西の国は天地陽氣が収斂(縮む)する。

風の強い丘陵に住み、

激しい風土の中で暮らす。

獣肉をよく食すので身体は肥えやすい。

そのため、外邪は体内に侵入しにくいが

(免疫は高いが)、内臓の病が多くなる。

治療は薬物が発達した。

北の国は天地陽氣が閉蔵する。

地勢が高く、風が冷たい。

乳製品を食し、遊牧生活をする。

寒氣に襲われやすいので、

脹満の病を生じる。

治療は灸法が発達した。

南の国は天地陽氣が成長する。

高温多湿のため、酸味や漬物を食す。

そのため、筋肉の麻痺やひきつる病が多い。

そのため針治療が発達した。

中央の国は平地で季候が

寒暖適宜、物産も豊富。

食物は何でも手に入るので、

人々はあまり労働しない。

そのため、筋肉の無力と足の冷え、

頭ののぼせにかかりやすい。

そのため、導引(気功)と按摩(推拿)が発達したのである。

 

健康元鴻(けんこうげんこう)

中村元鴻 Genko Nakamura